タオゼン

ヒーリング・ラブが、どうやって出来上がってきたか。40年以上前のNYでの出発、、、

※画像はNY チャイナタウン

ヒーリング・ラブという名前で、始めてからなんと40年以上になっているのに、僕も驚いている。

そもそもの具体的な出会いは、マンタック・チアという人がTaoの環精補脳法と陰陽交媾という秘儀を中華街で教えている、しかも太極拳も教えているということを聞いたからだ。それは、その頃、僕の友人で、今はおそらくハーバードの東洋哲学の教授になっている男から聞いたことだった。
それ以前に、インドのタントリックの教えにも触れていたので、タオのこの秘儀のことは、どんなものだろうということは何となく知ってはいた。でも、具体的に教えてくれる人は、見つからなかった。
早速、マンタック・チアに会いに行った。Googleもなかったその頃に、どうやって見つけたんだろうと、今思うと不思議だ。ニューヨークの中華街の端にあった小さなクリニックの待合室みたいな所で会った。

それから、彼とは様々な長いTaoの旅をすることになったのだけれど、今回はヒーリング・ラブに関してに限って話してみよう。

今のヒーリング・ラブよりは、もっと単純で、しかも男性に向けての伝統的な事を教えていた。
しかも名前は、Taoist Secret Sexual Kung Fu だった。まあ訳すと、タオの秘密のセックスに関する功夫かなあ。
集まったのは、確か男性の三人だけで、結構怖そうな武術の黒人と、弱々しいユダヤ人、と日本人の僕だったような記憶がある。

「接して漏らさず」「性と精」「房中術、平たくいうと女性の扱い方みたいな感じだった」みたいな内容に呼吸法と少し小周天が加わっていた。毎週水曜日で6回コースみたいな感じだったと思うけれど、3回くらいで僕だけになってしまっていた。

僕も、ニューヨークに住み始めて、まだ新しかった。彼も同様だったし、英語の少なくても発音などは、僕よりもかなり怪しかった。

僕は、「内容はかなり面白いことが含まれているけれど、そもそもタイトルが、怖い。それから、男性から一方的に見たものでは、納得いかない」と率直に意見を述べた。

じゃあ、どういう名前が良いのかと言われて、僕が考えついたのがHealing Loveだった。
僕は、一応五番街のそばにある広告代理店に勤め始めていて、なんか広告について知っている様な気になっていた。
知らないということは恐ろしいことで、根拠のない自信を持って提案した。
それをすぐに使ったのもマンタック・チアの素晴らしいというか、浅はかというところかな。
そして、彼の広告や出版などを5年くらいは、僕が引き受けたりもして、人がどんどん集まってきてくれた。
お互いに若かったということと、その頃のNYには新しいことをどんどんやっていこうという雰囲気があったのだと思う。

それから、40年以上も経て、まだその名前を使っているのが、何か心苦しいところもある。
何度か名前を変えようとしたけれど、良いアイデアが出てこなくって、名前が一人歩きして現在になってしまっている。

内容的には、最初の5年くらいで、今考えると驚くほどの進歩があった。
男性から見たものではなくなり、むしろ女性的な方向からの見方にも変化していった。
自分の健康や、長寿を目的にしていたものが、もっと愛とか人間関係とか社会とかも含めた、もっとスピリチュアルなところまで深まっていった。

急激に進歩した理由はいくつかあると思う。
同時に、瞑想や気功などを深めて行ったこと。
いろんな人が、積極的に参加して、ヒーリング・ラブを狭い古典的な世界から、もっと現代的な世界に広げていったこと。
当時のニューヨークは、今振り返ってみると文化やアートやグローバリズムや、男と女の関係のあり方などの激しい動きの大きな渦の真ん中にあったこと。
ヒーリング・タオの組織が、自由で流動的だったこと。
そして、コアになっていた僕たちが年齢的にも、色々な意味で失敗を恐れずに試行錯誤しながら内的成長をしていったこと。
マンタック・チアも、僕らも、まだまだフレックスビリティ(柔軟性)が豊かだったこと。
多くの女性も参加して、真剣に鍛錬をしてくれて、フィードバックを堂々としてくれたこと。

いろんな要素があったと思う。

そして、最近の20年くらいは、それぞれのコアになった人たちが、自分なりに深めながら、古典と未来への繋がりをまとめてきていると思う。
と同時に、少し教えが教義的になってきて固くなってきているのかなあと反省もしている。
僕も世界中で教えてきて、そして年齢も重ねてきて、これからもっとヒーリング・ラブも進化させていかないとと思っている。

TaoZenのヒーリング・ラブは、人間の根本の生き方に響くもの、そして社会に響くものと思っている。
「今」にも、「未来」にも、深く響くものだと信じている。
深い洞察のある古典的なプラクティスは、さらに進化して次世代に貢献していくものだということは間違いない。

次に、今のヒーリング・ラブの内容について書こうと思う。

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『ヒーリング・ラブ レベル2A』
【日時】2024年11月5日(火)&6日(水) 9:00~17:00
【場所】千代田区内 
【講師】大内雅弘

※2Bの開催は12/9(月)&10(火)です

◎詳細とお申し込みはこちらから
https://taozen.jp/workshop/hl2a2024/

2024-10-06T15:59:13+00:00 2024年10月06日|